2020年5月2日土曜日

新型コロナウイルス感染症(1)望まれる治療薬の誕生

ハイサイ!

世界中で新型コロナウイルス感染症が猛威を振るっていますが、皆さん体調はいかがでしょうか?

昨日、県内は新型コロナウイルス感染症の新規感染者は無しとの報告でしたが、引き続き予防に努めて参りましょう!

さて、本県は観光立県ですので、いつまでも自粛自粛という訳にはいかず、困った事になっています。そこで望まれるのはワクチン及び治療薬の開発です

まずは、治療薬の現状についてお伝え致します

①レムデシビル

米国のバイオ医療メーカーのギリアド・サイエンシズ社が製造
元々はエボラ出血熱の治療薬として開発中の製剤だったもの
細胞培養レベルにおいて、低濃度で新型コロナウイルスの増殖を抑える事が分かっており、効果が期待されている。
静脈注射(点滴)で投与
1回の治療が数十万円と高額である
肝臓への副作用が指摘されている
4月29日、ギリアド社は治験の結果を発表。レムデシビルを新型コロナウイルス感染者397名を対象に臨床試験を行い、投与初日から14日目の状況についての結果だったが、5日間投与したグループでは60%の患者が退院し、10日間の投与では52%が退院した。
米国立アレルギー感染症研究所も1,063人を対象とする治験の初期段階の分析結果を公表。レムデシビルを投与した患者は偽薬を投与した患者に比べ、症状の回復にかかる時間が31%短縮された。

②アビガン「ファビピラビル」

新型インフルエンザ治療薬であり、日本の富士フィルム富山化学が製造
2014年に西アフリカで流行したエボラ出血熱の治療にも使用された製剤であり、その他日本では重症熱性血小板減少症候群の治療にも使用されたことがある
アビガンはウイルスの増殖の際に必要なRNAポリメラーゼ(酵素)に取り込まれることでRNAの伸長を抑える効果がある。作用機序から、発症後早期に投与する事で重症化を阻止する可能性が示唆されている。
主な副作用としては、血中の尿酸増加、下痢、好中球数の減少で、対象者への強い毒性は見られない。ただ、動物実験で初期胚の致死および催奇形性が認められた事より、妊婦または妊娠している可能性のある女性への投与は禁忌となっている

※承認に至るまでに、考え得る種々の毒性試験が行われているが、健常者に対する毒性の懸念は無かった。

精液中への移行も認められており、投与期間中および投与終了後1週間は性行為を避ける、やむを得ず行う場合はコンドームを使用など極めて有効な避妊法の実施を徹底する必要がある
錠剤として服用。1錠200円と安価である
日本の他、米国やイスラエルでも治験が行われている

https://www.jmedj.co.jp/journal/paper/detail.php?id=14305


いずれにしても、早期に『安全な治療薬』が必要とされる患者の元に届けられる仕組みづくりが重要と言えそうです

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